EM(微生物)の力で環境を守る

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比嘉照夫教授「EMによる水質浄化や生態系や生物多様性の根本原理」ー蘇った阿瀬知川ー
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    琉球大学名誉教授 比嘉照夫教授



    「EMによる水質浄化や生態系や生物多様性の根本原理は、水環境のマイクロバイオーム(微生物叢)を有用な合成系や発酵系の微生物叢に変え、汚染物質の分解、資化と有機物の発酵分解による、動植物プランクトンの基質(エサ)を作り、生物の生態系連作を望ましい状況に維持することにある。」




    阿瀬知川

    戦前までの阿瀬知川はホタルも見られたとのことですが、人口の増大に伴い汚染が進み、やがてヘドロが堆積するようになりました。市役所には悪臭の苦情が寄せられるようになり、対策として3−4年に一度ヘドロの浚渫を行いましたが、汚染の進行を止めることはできませんでした。

    このような中、地元の有志が自分たちで阿瀬知川をきれいにしようと決意し、平成12年からEM(有用微生物群)の投入を開始します。
    活動を始めてから一年で悪臭は軽減しヘドロの減少も確認されました。この結果に地元の自治会も驚きEMの投入に協力するようになります。次第に活動の輪は広がり、阿瀬知川周辺住民や企業も参加するようになり、地域活動へと発展しました。

    活動が大きくなることで益々成果はあがり、川底に生えた水草の合間にはきれいな砂地が見えるようになりました


    (左)投入前の阿瀬知川 現在の川底に現れた砂地と水草、魚

    活動から5年が経過すると、魚の姿も見られるようになったので、地元の人々は錦鯉を放し景観を楽しめるようになりました。
    8年目にあたる平成20年にはアユの遡上も確認され、地元のメディアで大きく報道されています。
    阿瀬知川の活動は現在も継続されており、都市部の水系でも生態系を回復させることが出来る貴重な実証例として注目され続けています。


    地元市長の声
    -近隣の住民から「臭い」と、ものすごい苦情の川だった。
    -浚渫費用は3年か4年に1回ずつ2000万から3000万
    -ボランティアの方々がやらせてくれということでお願いしますとなった。河川の国がやらなきゃいけないようなお金と権力の要する行為、国家事業が市民の力でなされるのは革命的。
    -ボランティアの方々から始まり、地元自治会も続き、市も取り組み始め、ボランティアへの応援がどんどん膨らんでくる、そしてまた効果が本当に目に見えて良くなる。これは誠に素晴らしい事業。
    -市民活動と行政・役所の事業展開が同じ方向で2倍三倍になる。そういうところに力を入れていきたい。その一番見事な成功例がこの事例。
     
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